始まりという名の終わり

魔龍 銀が同名だけど同じ名前の主人公を困らせるサイト…の、はず? 最近は恭也を困らせてるなぁ……(ちょっw

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魔法騎士高町恭也~リリカル~第十四話-2


――――話は少々戻る。

レンと晶の二人を正座させてお説教をした後、なのはは荷物を置く為に部屋に戻った。

荷物を置いたなのはは、やはりまだ体調が戻ってないのか、どことなくボーとした表情で部屋の中央で座り込んでいた。

いくらレンと晶の二人と日常の行動をとろうとも、なのはの中にはどことなく何かがつっかえているように感じていた。

それは、彼女の中にある――――何か。

それが、彼女の日常を非日常に変えてしまっていた。

違和感は常にあり、それが取れることはまるでない。



――――のは。



ふと、唐突になのはの耳に小さく掠れた声が届いた。

それは、酷く艶やかで妖しい響きを持つ声だった。



――――なのは。



今度はもっとはっきりと聞こえる。

普段のなのはであれば、その声に酷く慌てるであろうが――――今のなのはは、まるで揺るがない。

そう、まるでその声がそこにある事が当たり前であるかのように。



――――高町なのは。



闇から声がする。

――――とても、無邪気でありながら、まるで男を誘う妖しい声が。

ゾクリと震えるほどの、妖しく淫靡な声が。

だが、それでもなのは揺るがない。 その瞳は――――何も映していなかった。



――――クスクス……いいの、高町なのは?



なのはの周囲には、いつの間にか闇が広がっていた。

それは光すら通さない真の闇――――

声は、その中から高町なのはという少女に妖しげに、誘うように、そして――――無邪気に問いかける。



――――あなたの、大切な人を奪われても。



ピクリ、と、なのはの体が始めてその声に反応する。

ころころころころと、少女の声は哂う――――嗤う。



――――フェイト=テスタロッサ。



その名が浮かび上がったとき、闇の中で二人の人間の姿が映る。

それは金色の瞳に、紅い瞳――――フェイト=テスタロッサだった。

フェイトは嬉しそうに自分の隣に居る青年に抱きつくと、頬を染めながらまるで犬のように体を青年へと擦り付ける。

――――高町、恭也に。

それはまるで、実の兄妹のようにも見えた。



――――獅堂 光



別の箇所に、二人の姿が映る。

今度の姿は、自分の家の縁側だった。

二人は他愛のない話をしていた、そう――――それは、彼女が見る悪夢と同じだった。

いつものように光の唇が恭也の唇に触れる――――つまり、キスで終わるこの夢――――だが、今回はそれだけでは終わらなかった。



(――――ッ!!!???)



光がそのまま恭也へとしなだれかかり、恭也を押し倒す。

――――恭也も一瞬驚いたようだが、光の行動に驚きながらも今度は光の頬に触れ優しくなでる。

光は、少し恥ずかしげにしたがその手を嬉しそうにとった。

そして――――二人の唇が、今度こそはっきりと重ねあわされた。



(――――ち、違うッ!!! これは、嘘ッ!!!)



その光景を見たとき、なのはの心は完全に戻り、それを強く拒絶した。

だが、それを聞いた闇の中の声は嘲笑に変わった。



――――それはどうかしら? ほら、見なさい?



場面は、なのはが見ていなかった刹那の合間に入れ替わっていた。

それは高町家の兄の部屋――――恭也の部屋だった。

光と恭也はひどく情熱的なキスを交わしていた。

よくよく見れば、恭也の手は光るの体をまさぐっている。



――――ほら、本当にそうだったの? あれは、嘘だったの?



(嘘ッ! こんなの絶対に嘘だもん!!)



光と恭也の行為はその間にもエスカレートしていた、それはなのはの心に強い怒りと絶望と恐怖を生み出した。

なのはは必死に耳を塞ごうとした、だが、塞ごうとしても声が、吐息が――――彼女の耳に入ってくる。

二人の求め合う声が――――愛し合う声が。



――――ふふふ、認められないなら良いわ、でも、あなたが認められなくても、結果は変わらないもの。



(けっ……か……?)



幸せそうな恭也、幸せそうな光。

――――置いていかれる自分。

心がそれを理解したその瞬間――――なのはの中にある物が音を立てて崩れた。



(いやあああああああああああああああああ!!!!!!!!)



――――それは恐怖だった。

高町恭也に置いていかれると言う。

――――それは絶望だった。

兄を失ってしまう、自分に笑いかけて貰う以上の笑顔を誰かに渡す。

――――それは怒りだった。

兄を奪う簒奪者に対しての。



――――失いたくない?



それは、甘い誘惑。

――――それは、深い闇へのいざない。

だが、今のなのはにその誘惑を払いのける心はなかった。



(いやっ! 絶対に、絶対におにーちゃんを渡したくない!!!)



――――なら、簡単よ? ぜ~んぶ、壊しちゃえば良いのよ。



(こわ……す?)



なのはがその言葉を口にすると、彼女の前には漆黒に染まった宝石が現れた。

――――それは、闇色に染まっているが間違えなく、ジュエルシード。

それは、闇を撒き散らしながらも彼女の前に悠然と存在していた。



――――そうすれば、あなたの大切な‘高町恭也’の傍にはあなたしかいなくなるわ。



(おにーちゃんのそばに……なのは、だけ)



――――そうすれば、高町恭也はあなただけのものになる。



(なのは――――だけ)



その言葉が彼女の心をじんわりと侵食していく。

思う――――恭也が先程光にしたことを自分にする光景を。

それだけでなのはの心は他をかなぐり捨てられた。

彼女の手が闇色へと輝くジュエルシードへと向けられた。

そして――――闇が広がった――――
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  1. 2008/08/09(土) 23:22:21|
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魔龍 銀

Author:魔龍 銀
とりあえずいつもボコられている。
けどすぐに復活する、流れのSS作家(笑)
カードゲームとか大好き。
同じ名前の主人公が居るけど作者とは別人。

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