始まりという名の終わり

魔龍 銀が同名だけど同じ名前の主人公を困らせるサイト…の、はず? 最近は恭也を困らせてるなぁ……(ちょっw

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魔法騎士高町恭也~リリカル~ 第十一話-2


朝日が差し込む部屋の中、なのはは瞳をゆっくりと開いた。

なのはの開かれた瞳はひどく虚ろであり、頼りなさげだった。

なのはは、起きたその瞬間に虚ろなその瞳を彷徨わせる。 あたりには見慣れた自分の部屋が広がっていた。 それが、彼女中の焦燥をひどく煽った。

ガバリと跳ね起きると、なのはは両手を突き出してその勢いでベッドをおきると、着替えるのすらもどかしく、走って行く。

向かう所は、決まっていた。

――――なのはは、迷うことなくさほど広くない距離をただ全力で走りぬけた。

いつもその人に会いに行く時に辿る道を。



(おにーちゃん……! おにーちゃん……!)



ただ、なのはは心の中で叫ぶように自らの兄を呼び続ける。

そうしないと、心が今にも壊れてしまいそうだったから。

いつも、兄の部屋を訪ねる時には、その時間ですら楽しめるのに、今のなのはにとって、この道のりは長く、いつもよりも早く動いているというのに、いつもよりも着くのが遅く感じられたくらいだ。

なのはは、兄の部屋の前に立つと襖を開けた。

そこには、彼女の最愛の兄が居た。



「……なのは、どうし――――」



恭也の言葉は、最後まで続かなかった。

彼にとっては、部屋の前に立つ僅か前から、分かっていた事だが、なのはに突然に抱きつかれるとは予測していなかったのだろう。 その瞳は、驚愕に彩られた。

恭也は疑問に思いつつ、下を向くとなのはが自分の腹の辺りに顔をうずくませていた。――――その小さい肩は震えていた。



「……なのは?」

「えっぐ……ひっく……うぇ…ぇぇ……!」



漏れでる声は、間違えなく泣き声だった。

恭也は、何が起きたかは理解できようもなかったが、自らの最も大切に育ててきた妹の泣き声を受けて頭を撫でた。

なのははずっと前から泣きたい事があると今のよう恭也に抱きつく事もあった。

怖い夢を見て、眠れなくなった時も、真っ先に彼女は恭也の元へとやってきた。



「なのは……」

「ぉ……にー…ちゃ……ひっく……居な…くな……うぇ……ら、な、い……ひっ…く……ね……?」



それは、切実な心からの叫びだった。

ただ、兄が居なくなる事におびえてしまう、幼い少女の叫びだった。

恭也は、行き成り言われた事に流石に驚きながらも、誠意を持って自らの最愛の妹へと言葉を返した。



「何を馬鹿なことを言っている? 俺がなのはのそばから居なくなるなんて、ありえなん」



その言葉に、なのはは顔を見上げた。

腫れきり、真っ赤に充血した瞳はひどく痛々しいく恭也が顔を、思わず歪めてしまいそうになるが、それを必死に抑え込む。 なのはに心配させないために。

なのはは、縋る様な瞳で恭也を見ると、ただ大好きな兄へと言葉を放つ。



「本、当……?」

「本当だ、俺は、なのはが望む限りずっと傍に居るぞ?」



見つめる瞳を見返し、恭也は自らの思いを込めていった。

なのはの顔に喜びと、満面の笑みが広がる。

涙が流れた目は痛々しいが、それでもそこには満面の笑みが映ったのが分かる。

恭也は、その笑みを見て、自らも優しく微笑む。

――――だが、ここにある二者の思いにはひどく遠いすれ違いがあった。

もし、なのはの年齢があと六歳高ければ、なのはは自らの思いを告白したかもしれない。

もし、なのはの年齢があと六歳高ければ、自ら身を捧げてでも恭也を繋ぎとめようとしたかもれない。 それで、仮に断られたとしても、なのはの思いには一区切りができただろう。

いや――――なのは程感受性が豊かな少女ならば、きっと断られるかどうかも理解できていただろう。

だが、そこまで理解するには少女の心は育っていなかった。

人の心に機敏だからこそ、それは致命的な結果を招きかねないのだ。



(おにーちゃんは……私の傍にいてくれる……ずっと……)



その想いは、捻じ曲がり、狂気へと変化する。



(誰にも渡さない……おにーちゃんは……誰にも……)



歪む、歪む、捩れて歪む。

――――青年の想いは、妹への想いだった。 だが、少女の想いは――――

――――思慕、だった。
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  1. 2007/10/08(月) 13:39:02|
  2. 魔法騎士高町恭也~リリカル~
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
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コメント

感想

なの恭だったら間違いなく冥王になるのではないでしょうか。 これからのなのはの狂いっぷりに期待します。 個人的意見では恭フェイが好きだったり
  1. 2007/10/09(火) 12:15:18 |
  2. URL |
  3. キョウ #eLnC4.eo
  4. [ 編集]

楽しく読ませてもらいましたww

今回も楽しく読ませてもらいました

今回はなのはが若干黒いですね?(いつもかw
それに誰にも渡さない行ってたからもしかしたらこのままなの×恭かな?
どうなるか楽しみです。

それでわ次の話も楽しみに待っています><

  1. 2007/10/08(月) 21:34:07 |
  2. URL |
  3. クローバーハート #pamUQ3n2
  4. [ 編集]

今回のも読ませて頂きました。
この後の展開がどうなるのか、想像するだけで楽しみです。
魔法少女はこのまま一気に魔王少女にクラスアップするのでは?
これからの恭也となのはと光の関係、期待して待ってます。
  1. 2007/10/08(月) 20:06:33 |
  2. URL |
  3. 綾 #-
  4. [ 編集]

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魔龍 銀

Author:魔龍 銀
とりあえずいつもボコられている。
けどすぐに復活する、流れのSS作家(笑)
カードゲームとか大好き。
同じ名前の主人公が居るけど作者とは別人。

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