始まりという名の終わり

魔龍 銀が同名だけど同じ名前の主人公を困らせるサイト…の、はず? 最近は恭也を困らせてるなぁ……(ちょっw

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魔法騎士高町恭也~リリカル~ 第十一話-1


ふわり、ふわりと体が浮かぶ感触を高町なのはは感じていた。

その不可思議な感触に、瞳を開けてみれば、辺り一帯全ては闇に包まれていた。 その感触は、彼女を包み込むようで、不思議と安堵感をもたらした。

人は闇を恐れるはずだというのに、高町なのはという少女にとっては、その感触はひどく心地よいものだった……

だが、その闇の中に、なのはが求めるものは見当たらない。

なのはが求めるものは当初より一つしかなかった。 幼いながらも、その気持ちを温め、そして大きくしてしまったなのはにとっては、その気持ちこそが真実だった。

恐ろしい事に、なのはは、それが恋愛感情だということを理解していた。 それはなのはにとって、男性とは彼だけであり、それ以外のものは、なのはにとって男性としての価値は一切ないからだ。 仮に、それが禁忌とされるものであったとしても。

――――そう、なのはが恋した相手は、実の兄である‘高町恭也’だった。

そこまで、なのはは思考する。

ついで、浮かぶのは兄の顔だった。 優しく、自分の頭を撫でてくれる兄は彼女にとって最も大切なものだった。

なのはの顔が、自然と綻ぶ、その顔には幸せそうな笑みが浮かんだ。

だが――――突如として、その顔は曇った。

思い起こされるのは、金色の髪をもつ少女、それは自らが知り合った位階の友人であるユーノ=スクライアが落とした、ジュエルシードを奪い合った相手であった。

兄を傷つけた彼女は許しがたいが、それでも、それは彼女のせいではないと納得できた。 だが、兄と笑いあうその姿に、なのはは嫉妬を覚えた。

それは良い、その程度は堪えられる。 第一、それはちょっとした兄に対する独占欲のようなもであり、恋愛の方面での痛みであはない。

次に頭の中に浮かんできたのは、関西弁の少女だった。 家にいる居候二号こと、幼馴染のレンと同じ関西弁を操る少女は足が不自由だった。 この少女も、兄の伝で知り合う事になった。 

――――心に痛みが走る。 だが、それも堪えられぬものではない。 その少女の瞳に映る、思慕の情もきっと兄に対するもののようなものだろう、彼女の家庭環境を考えれば理解できる。

だが――――次に襲った痛みは、前二つの比ではなかった。

最後に出てきたのは、赤い髪をもつ深紅の瞳を持った自分よりも姉に近い年頃の少女だった。

お下げにした髪に、あどけない瞳は年齢よりも若干少女の年齢を若く見せた。

兄と一緒に立つその姿は、ひどくお似合いで、なのはの心を強烈に沸き立たせた。

そして、何よりもその少女は、なのはだけが持つ特権を奪った少女でもあった。

今でも覚えている、彼女と出逢った時の痛みと悲しみと怒りと――――嫉妬を。

‘兄様’

ただ、その一言なのに、なのはの心には強い衝撃が走った。

なのはの姉である、美由希も昔はお兄ちゃんと恭也を呼んでいたのだが今では、恭ちゃんと呼んでいる。 妹的存在である二人は、師匠とお師匠と呼んでいるので問題外である。

だからだろう、なのはには自分が自分だけが兄と呼ぶ事に、ほんの少しの優越感を持っていた。

だが、突如現れた少女は恭也をそう呼んだ。 彼女――――獅堂 光は。

それだけなら――――それだけなら、なのはは光をそこまで苦手としなかった。 初期の心象はそこまで良いものではなかったが、それも、時間が修復してくれる範囲だった。

だが、なのはは見てしまった――――そう、あの光景を。

恭也と光が話し合っていた、ひどく楽しそうである二人に困惑しながらも見ていたなのはは――――光の唇が、恭也の頬に触れたところを。

その瞬間、なのはの持つ痛みは限界を超えた。 ただ、純粋な悲しみが心を覆い尽くす。

痛みと悲しみで、頭がおかしくなりそうだった。

――――なのはは知らないが、この時の恭也と光の事は実に事故といえる事でしかなかった。 その後、二人はひどくあたふたしてギクシャクしたのだが、その日の晩、なのはは調子が悪いからと自室に引きこもってしまったので、その事を知らない。

だが、なのはの頭の中にある事実は、光が恭也の頬にキスをしたという事実だけ。

その光景が何度もリフレインさせられる。

頭がおかしくなりそうだった。 心がぐちゃぐちゃになりそうだった。

あの日から――――高町なのはにとって、獅堂 光は天敵でしかなくなってしまった。

自分の特権を奪い、兄を奪い去ろうとする――――敵でしかなかった。

だから、なのはは光が苦手だった。 嫌悪しないのは、高町なのはがまだ心のどこかで彼女を認めておきたく、同時に、認めたくなかったせいだろうか?

兄は、いつか自分から離れるのだろうか?

それを考えるだけで、なのはの心が痛みに悲鳴を上げた。

頭の中には、見たくもないのにあの光景が渦巻く。



「いや……だ、いやだよぉ……」



幼い少女は、弱弱しく囁く。 だが、痛みは強烈で、けして薄れない。



「いやだ……」



なのはの中に生まれてくる、不安と恐怖。 それは、更に形を大きくしていた。



「いやだ、いやだ、いやだ……」


不安は恐怖に、恐怖は絶望へと変化していく。



「いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ……」



そして、絶望は更に形を変え少女の中で明確な形になるそれは――――


「いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだよぉ……!」

――――憎しみだった。
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  1. 2007/09/18(火) 19:52:37|
  2. 魔法騎士高町恭也~リリカル~
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

久しぶりの更新だぁ~w

魔法騎士高町恭也11話ー1今回も楽しく読ませてもらいましたぁw

今回の話はなのはの嫉妬がメインの話ですね、自分だけの特権を取った光を憎みこれからどうなるのか楽しみですw

それでわ次回作も楽しみに待っています><

  1. 2007/09/18(火) 20:14:59 |
  2. URL |
  3. クローバーハート #pamUQ3n2
  4. [ 編集]

なんか雲行きが怪しいと思ってたら・・・ヤンデレかよwww
まぁ、こっから持ち直すにしても悪化するにしても、続きを楽しみにして待っています。
  1. 2007/09/18(火) 20:10:27 |
  2. URL |
  3. #mQop/nM.
  4. [ 編集]

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魔龍 銀

Author:魔龍 銀
とりあえずいつもボコられている。
けどすぐに復活する、流れのSS作家(笑)
カードゲームとか大好き。
同じ名前の主人公が居るけど作者とは別人。

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